ロミは顔を上げた。

 眉間に皺を寄せて天井を睨んでいたタキオは、勢いよく顔を前に戻すと、ジャンパーの内ポケットから、ガサガサと畳んだ紙の束を引っ張り出した。

「そうと決まりゃ、さっさと次の話に移るぞ」

居心地悪そうなロミを尻目に、乱暴な仕草で、タキオはロミの前に紙の束を広げていく。

「グールを殺すにゃ使骸がいる。使骸を造るにゃ金がいる。ってことで、とりあえず俺たちは五千万用意しなきゃならない。この馬鹿みたいな大金をどうやって用意するかだが――」

 おずおずと、ロミは紙を覗き込んだ。

 細かい手書きの文字が、びっしりと何枚にも渡って続いている。時折矢印が引いてあり、その先に、何かのコピーとおぼしき別紙がクリップで止めてあったりする。

 とん、とタキオは紙をつついた。

「賞金首のリストだ」

「賞金首?」

「ああ。ワルハラには賞金首の制度がないし、ユーラクもミトが領主代理になったから、いずれ無くなるだろう。アンブルは、俺自身が賞金首だから出入国が難しい。
つうわけで、これはエイゴンの物だ。エイゴンで、一千万以上の賞金をかけられてる奴をピックアップしてみた。十万、百万クラスの奴でちょこちょこ稼いでも、仕方ないからな」

 ロミにつられるようにレインもリストを覗き込むが、すぐに興味を無くしたようにそっぽを向く。

 ロミはざっとリストに目を通した。

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